2024.12.20
近年、「入浴後10分以内に保湿を」というスキンケア常識が広く浸透しています。このルールを推奨する皮膚科医も多く、SNSでも数多くの情報が飛び交っています。しかし、私はこの通説に対して新しい視点を提案します。それは、「入浴後10分以内の保湿が必須ではない」という考え方です。その理由と具体的なスキンケア方法を以下に詳しくご紹介します。
もくじ

入浴時には、皮膚の表面にある油分や保湿成分が失われます。例えば、セラミドや天然保湿因子(NMF)は水や洗浄の影響で流出してしまいます。また、ゴシゴシと肌をこすることで、角層(皮膚の一番外側の層)は剥がれ落ちています。

その結果、肌の水分が急速に蒸発し、入浴直後が一日の中で最も乾燥しやすい状態になるのです。こうした背景から、「入浴10分以内に保湿を」というスキンケア方法が一般化しました。

私がおすすめするのは、セラミドを含んだ化粧水やボディローションを活用することです。これらは肌になじみやすく、ベタつきが少ないため、快適に使用できます。以下の手順で保湿ケアを行うと、従来の方法よりも効果的かつ快適です。

入浴後、全身に軽く塗布することで、肌の水分蒸発を防ぎます。これにより、保湿効果が約1時間持続し、肌の乾燥を防ぐとともに、身体の火照りを冷ますことができます。

入浴直後ではなく、体のほてりが落ち着いたタイミング(約1時間後)に乳液やクリームを塗ることで、不快感を感じることなく保湿ケアを行えます。

入浴剤の中には、オイルのベールで肌を包み込む効果があるものがあります。これを使用することで、入浴後の肌の水分蒸発を防ぎ、保湿効果をさらに得ることができます。

「10分以内の保湿」というルールにとらわれず、セラミド含有製品や適切な入浴剤を活用することで、効率的かつ快適なスキンケアが可能です。これにより、身体の火照りによる不快感を防ぎながら、適切な保湿ケアを実現できます。ぜひ新しいスキンケア方法を取り入れて、健やかな肌を目指しましょう。

水分をたっぷり抱えて濃密なうるおいを届ける「とろっ」と美容液のような化粧水。

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富山医科薬科大学(現:富山大学)医学部卒業後、富山大学皮膚科講師を務めるかたわら、ボストン大学医学部皮膚科学教室、皮膚病理・電子顕微鏡部門に留学し、2005年に「うるおい皮ふ科クリニック」を開業。受診患者の99%(年間約3万人)の症状を軽減〜消失に導いた、世界有数の皮膚病・かゆみのスペシャリスト。『新しい皮膚の教科書―医学的に正しいケアと不調改善―』(池田書店)など著書多数。
富山医科薬科大学(現:富山大学)医学部卒業
米国ボストン大学医学皮膚科学教室に留学し、皮膚老化や神経など多彩な研究を行う。
富山大学皮膚科講師
うるおい皮ふ科クリニックを開業